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経版木の森

・日本経済新聞 2012/2/18

黄檗宗万福寺(京都府宇治市)の塔頭のひとつである宝蔵院の収蔵庫に約6万枚もの版木があり、まるで版木の森のようである。版木とは印刷するために文字・図面を彫刻したものである。江戸時代前期に初代住職の鉄眼が完成させたお経の版木「鉄眼版一切経版木」(重要文化財)などで、現在も一部の版木を使ってお経が刷られている。1行20字横20行の版木は400字詰め原稿用紙の基になったとされる。宝蔵院の住谷瓜頂住職は「この版木で印刷された典籍が各地で用いられ、日本に広まったとお寺に伝わります」と話す。収蔵庫では現在も一部の版木を使った手刷りが行われており、年間約900人の入館者は出版や活字のデザイン関係者が多い。「出版事業の原点を見たい、といらっしゃいます」と住職は話す。「版木は印刷事情を探る上で質量ともに貴重な資料。絵の彫られていない文字だけの版木の手刷り技術が、伝承されているという面でも珍しい例」と奈良大学の永井一彰教授は語る。

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