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福島のモモ農家

・日本経済新聞 2011/8/12

福島県の特産品であるモモが収穫期を迎えたが、福島市の観光農園「まるけい果樹園」を経営する紺野保夫さんは「客が来ないから収穫されず、熟れ過ぎてしまった。もう、ジュースにするしかない」と話した。例年は桃狩りの観光客がバスツアーで押し寄せるが、土日も駐車場はガラガラである。そんな中、モモの生産量全国2位の福島県の農家は放射性物質から果実を守ろうと躍起になっている。地面に落ちたモモはジュースにもせずに捨て、収穫用の籠は地面に置かずに台の上に載せ、土が舞い上がらないように雑草を刈るよう農協などから指導を受けた。結果、モモから放射性物質が暫定規制値を上回る値は検出されていない。検査済みの張り紙を貼るなど安全性をアピールするが、消費者が福島県産を敬遠し売れ行きは低調である。「売り上げは昨年の半分いけば良い方」との農家の声が相次いでいる。8月下旬から10月にかけて、モモに続きナシやブドウ、リンゴの出荷のピークを迎え、「果物王国福島にとって正念場」と行政も風評被害対策に力を入れる。全国で県産の農産物を優先的に扱ってもらう「応援店」の募集や直販をサポートするための補助金交付を県は始め、福島市は安全性を訴える宣伝広告を高速バスの車体に載せるなどしている。工夫を凝らす一方で、悲観的な見方があり、福島市内の果物農家の女性は、売れないと見越してサクランボの木の4分の1を収穫せず、モモの木の3分の1の本数を伐採した。女性は「自分たちの代で農園は終わりか」話し、後継者の予定である娘婿も経営できるか弱気になっているという。

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