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津波にたえた木造構造

・朝日新聞 2011/5/2

未曾有の大地震(2011年3月11日)が関東地方を直撃した。地震に伴う津波の影響により多くの家屋が流された中で、その大津波に耐え抜いた木造建物があった。建築会 社「シェルター」が、独自の工法で建てた施設だ。シェルターを経営する木村一義さんは「100年たっても大丈夫な建築を」という思いでこの工法を開発した。津波に耐えたのは、宮城県石巻市の北上総合支所と同県南三陸町の歌津公民館である。支所はコンクリート部分と比べて、この工法を用いた木の部分は痛みが小さかったという。また、公民館は周囲の建物がほとんど流された中にぽつんと残っていた。木材と木材を繋ぐ金具の工夫で「KES構法」と名づけられた工法を携えて、1974年に会社経営を始めたのである。構造体(柱の部分)の価格は、ふつうの木造より5~10パーセント高くなっている。これはリフォームの際に導入できる場合もある。建てた家が100年住めるという事は、子ども、孫の世代はローンから解放されるという事だ。そんな発想のもと、81人の社員と共に木造の住まいを全国でつくり続け、一定規模以上の建物には技術を提供してきた。年商は実に36億円である。1995年の阪神大震災においても、KES構法でつくった3階建ての木造家屋は残った。木村さんは、避難所になっている山形市の市総合スポーツセンターに、プライバシー保護の目的で80世帯分の間仕切りを提供した。「これからも、できる支援をしていきます」。そう語ってくれた。

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