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清水の舞台

・読売新聞 2010/6/14

世界遺産で知られる京都市東山区の清水寺の「清水の舞台」、本堂からせり出した舞台を支える柱の本格的な修復に向けて、傷み具合などをチェックする調査が、この春から始まった。現在の舞台は広さ190平方メートル、高さ13メートルあり、1633年に再建されたものである。舞台や本堂内部を支える柱には、樹齢数百年のケヤキ139本が使われている。この舞台の下に、京都府教委文化財保護課の担当者が入った。直径1メートル近い柱を金づちで軽くたたくと、「ぽこぽこ」乾いた音が響き、「空洞が広がっていますね」と話す。清水寺から依頼のあった14本の柱を調べた結果、5本の内部に長さ約2メートルの空洞が確認され、大きな亀裂が入っている柱もあった。周辺の砂が崩れ、礎石と柱との間に最大で約5センチのすき間も見られた。残りの柱も順次調査を進め、傷みの程度のデータを収集を行い、1899年以来になるという、柱の本格的な部分修復を計画している。部分的に柱を修復する〝応急処置〟を繰り返しても、木材の寿命からみて、400年後には柱ごと取り換える大規模な修理が必要とみられている。しかし、かつて裏山の寺領に豊富な木材があった時代と違い、現在の木材事情では多くの巨木を確保するのは難しい。清水寺は将来を見据えて巨木を自ら調達しようと、京都府内の3か所の山林約100ヘクタールを購入、10年前からケヤキやヒノキ約6000本を植林し、現在約2メートルの高さまで育っている。舞台を支える巨木へと成長するには道は遠いが、同寺法務部長の森孝忍師は「数百年後のことを考えるのは、寺を預かり、今を生きる私たちの務め」と話す。

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