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巨樹の再生

・朝日新聞 2010/11/12

1985年8月31日の台風13号によって、八幡神社にある国の特別天然記念物「蒲生の大クス」の太い枝が何本も折れ、葉が一枚残らず吹き飛ばされて、無残な姿となった。大クスは樹齢は1500年、高さは30メートル、地上1.3メートルの高さでの幹の周囲が24.2メートルという日本最大である。この大クスの手当ては木の活動が鈍る冬に行うから、4年はかかるものであった。文化庁に補助を求めたが「複数年にわたる事業は前例がない」と渋ったといが説き伏せたのである。折れた幹や枝にステンレスのふたをかぶせ、腐るのを防いだ。舗装をはがして半径30メートルの土を替えた。さらに長さ120センチの通気パイプを100本以上埋めて根の呼吸をしやすくした。最後に、土を踏み固めないように木製の歩道を作り、木の根元にぽっかりとあいていた8畳敷きほどの空洞に扉をつけた。1996年度から4年間でしめて8900万円である。2000年春に事業が終わると、3年ほどで根の張りがよくなり、葉が増え始めたのである。

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