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里山を蘇生

・毎日新聞 2009/4/19

枚方市の東部にあるJR津田駅。そこから東側に国見山がある。通称、津田山と呼ばれ標高は286メートル。今年12月、同山で森のコンサートが開催され約 500人の家族連れらが訪れた。この山はかつては、生活に密着した山であった。ふもとの旧津田山自生する下草やニセアカシアなどの小木を風呂や炊事の薪として利用していた。また、子供たちのかっこうの遊び場であった。しかし、時代の流れともに生活が変化してゆき、高度成長期に途中した昭和30年代になると津田山は次第に忘れ去られていった。2004年になると、地元住民が持っていた地上権(50年間)が失効目前となり、再び注目を浴びることとなった。川崎忠男さん(津田共有林組合長)は「あの日の里山に戻そうやないか」と知人らに呼び掛ける。しかし、地元の財産としてある山のレジャー化を心配した住民は、外部の人と手を加えること に色良い返事が出なかった。何度も説明会を開き、「山を活性化することが、未来の保全にもつながる」と説得。05年7月に「津田山保全倶楽部」が結成された。月に1度のボランティアと地元住民らが一丸となり、間伐作業や下草刈りを行った。彼らの思いは行政をも動かした。枚方市は07年から4年間の計画で総合整備事業(総事業費約9500万円)を実施。外来種であるニセアカシアなどは間伐。コナラ、クヌギ、山桜など山に訪れた人が楽しめる木々を約2万7千本の植樹を行った。また、約2.3キロの作業歩道。そして、休憩するためのウッドデッキを設けることとなり、今年12月完成。完成記念として森のコンサートとなった。「山に蜂や毛虫もいる。決して人間に心地よい場所ばかりではない。快適さを求める時代だからこそ、自然の大切さも知ってほしい」と、次世代へ繋ぐ思いを語る。

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